前回の続き…。
番組制作スタッフ「ジャックさん!! 来ましたよ!! スタンバイお願いしますっ!!」
あの二人が奈良井宿のストリートをこちらに向かって歩いてくるのだが、
制作スタッフとの打ち合わせの段階で、
俺は、この煎餅屋で
煎餅を試食していることになっている…。
だが、あの二人には、俺が
何者であるのか一切の素性を知らせてないらしい。
一応二人には、煎餅を食べている俺に、後ろから声をかけてもらい
二人に
サプライズゲストとして絡むことになっている…。
…。
Miss.Aは、
あの夜のことを覚えているだろうか?
俺と共に過ごしたあの
熱い夜のことを…。
そう…。
俺とMiss.Aとの
出会いは、今日が始めてではない…。
初めての出会いは、俺が埼玉に秘密のアジトを構えているときだった…。
ぶらりと立ち寄ったパチンコ店で、たまたま(イベントで)そこにいた彼女…。
初めて彼女を見たとき、俺は、
「何と、可愛らしく愛くるしく、笑顔が素敵な女性なんだ…(〃∇〃) ☆
と、胸の高ぶりを感じた…。
そして、俺と彼女は見つめあい(1、2秒ほど)
熱く高ぶる(会場が)夜をすごしたのだった…。
と、想い出にひたっていると…
番組制作スタッフ「ジャックさんは、お二人の方を見ないでくださいね。二人に気が付かれちゃいますから(*^^)」
…と、いうことで、俺は二人が来る方向に背を向けて、試食の煎餅を食う…。
おっ!!
結構美味いな!! この煎餅(*^.^*)
ついつい手が出ちまうな(*^.^*)
と、ボリボリと
煎餅を食っていると、人々の視線が俺の後ろの方へと注がれてそちらに人が走っていく。
近くまで来ていて、人だかりが出来ているようだな。
と、思っていると後ろから声が聞こえてきた。
この、少し
ハスキーな声は彼女の声だ!!
Miss.A「あら? Mさん! あそこにちょっと変わった人がいませんか?」
Mr.M「あら、ホントね。ちょっと行ってみましょうか。」
そして、俺の左後ろから顔を出したのは…。
Miss.Aだ!!
俺は一瞬、彼女の可愛らしさに言葉を失ってしまった(; ̄ー ̄A ・・・
そして彼女も俺を見て一瞬、ハッとしたようだ!!
そして次の瞬間
Miss.A「…って、…
誰? ( ̄Д ̄;;」
まだ試食の煎餅が口の中に入っていた俺は、モグモグしながら挨拶をする。
俺「おおっ!! Miss.A!! lここでまた会えるなんて感激だ!! バリボリ(煎餅の音)」
…しまった!!
煎餅が口に入ったままだ!!
Miss.A「…またって? どこかでお会いしましたか?(^^;;」
俺「以前に会っている…
パチンコ店で…」
Miss.A「そうでしたか。すいません、ちょっと覚えてなくて…。」
…本当に気にしているようだ(^-^;
と、その時、俺の右脇から声が
Mr.M「あなたずっとここで待っていたの?」
ふと見るとMr.Mだ。
俺「おお!!これはMr.M!! Nice to meet you!!」
俺は握手をする(*^.^*)
そして俺は煎餅を飲み込んで答えた。
俺「俺は安曇野市ジャック・スパ朗!! スパロウの朗は朗らかと書く!!」
Miss.A「…ジャック…。…って、
似てな~いっ!!(^^;)」
俺「…これは、俺がまあ、密かに思っていることなんだが…まあ、信じないと思うが…。あの映画は俺がモデルになっているんじゃないかと思うんだ(*^.^*) …
真田幸村を知っているか? 真田幸村は実際は…。」
Mr.「知らないわよ(^^;)」
Miss.A「…( ̄Д ̄;;」
…引いてる( ̄Д ̄;; 心を掴むどころか引いてしまっている?
俺は名刺を二人に手渡した。
俺「この長野県で
海賊船を探している!!」
Mr.M「言ってることが訳わかんないわねぇ(^^;)長野県は海無いじゃないの?」
Miss.A「そのキャラ設定、無理があるから変えたほうがいいんじゃない?」
…なかなか信じてもらえないようだ(^^;)
と、そのとき、開きっぱなしになっていたバッグから
ふいにMr.Mが
豆菓子を取り出した。
Mr.M「この人、こんなの持ってたわよ(^^;)」
俺「あ!! それはこの店で買ったものだ!! 後で食べようと思って!!」
ここで二人が笑った(*^.^*)
と、ふいに後ろから煎餅屋のおかみが
「はい!! どうぞっ!!」
と
紙カップに入れた煎餅を差し出す!!
この煎餅を食べて機嫌をよくする二人。
Mr.M「さっきから気になってたんだけど、あなたの持っているこれが似合わないのよ。」
俺の手に持っている
番傘だ。
俺「こ、これはそこの店で買ったものだ!! 」
俺は煎餅屋の隣の店を指さす。
Mr.M「何買ってるのよ(笑) …傘なのね?」
俺「開いて見てくれ(*^.^*)」
開いてみるMr.M。
俺「いい傘だろっ?」
Mr.M「いいけど、あなたに似合うのかしらね(^^;)」
と、そのとき、俺は手にしていた
煎餅を落としてしまう!!
ああっ!!
俺は急いで拾って、
Mr.Mに差し出す。
俺「どうぞ(*^.^*)」
Mr.M「(-_-メ;)・・・」
しまった!!
少し怒りをかってしまったような気がする!!(ノ゜ρ゜)ノ
良かれと思ってやったことが裏目に!!
Miss.A「ちょっと何なの? このグダグダ感は?(^^;;」
まずい!!
ここでビシっと決めなくては!!
俺「あんたたちに美味い店を紹介しよう!! 俺の知り合いの
山形村の海賊がやっている『ひげじい』というレストランだっ!!(-_☆)」
Mr.M「
山形村の海賊?…( ̄Д ̄;;
すごく怪しいんだけど…。
…だいたいあなたの着ている衣装にお金がかかってなさそうなところがまた怪しいのよ( ̄Д ̄;;」
俺「衣装じゃないっ!!( ̄Д ̄;;」
Miss.A「Mさん。私心配です!!(^^;;」
するとMr.Mは、奈良井宿の人々に声をかけた。
Mr.M「みなさ~ん! 私達、この人についていって大丈夫かしら?」
奈良井宿の人々「ダメダメ!! やめた方がいいよっ!! Mさんっ!!あやしい!! あやしい!!」
…奈良井宿のヤツら( ̄Д ̄;;
…アドリブでそんなことを言うとは( ̄Д ̄;;
Mr.Mは、ふいに通りすがりの店にかざってある傘を指さしてMiss.Aに言う。
Mr.M「あら、Aちゃん。あの傘素敵じゃない?」
Miss.A「あ! いいですね~\(^▽^)/」
俺「この傘もいいだろっ?」
俺は持っている番傘を見せる。
Miss.A「うん。傘はカワイイよ。…傘はね(*^.^*)」
…( ̄Д ̄;;
そして、我々は山形村の『ひげじい』へと向かっていくのだった。
…つづく。